【1月13日 AFP】男子テニスの国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)で準優勝となったスペインのラファエル・ナダル(Rafael Nadal)が、今大会ともう一つの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)との統合を訴え、「テニスの健全性」のために関係者が動くことを求めている。

 今回が初開催となったATPカップは、シーズンの幕開けを飾る新たな大会として、24か国が参加してオーストラリアのシドニー、ブリスベン(Brisbane)、パース(Perth)で行われ、選手とファンの多くから好評を得た。しかしマドリードで装いも新たに開催され、ナダル擁する開催国スペインが優勝したデビスカップも、今回と同じグループステージ方式でわずか6週間前に行われている。

 ATPカップは男子ツアーのATP、デビスカップは国際テニス連盟(ITF)がそれぞれ主催している。そしてナダルは、セルビアのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)と同様、2大会の開催時期が近すぎると確信している。

 大会を終えたナダルは「(ATPカップは)素晴らしい大会だと思うが、同時に『ワールドカップ』が1か月に2回あるのは現実的ではないという印象は拭えない」「あり得ない。解決策を見いだし、ITFやATPとなんとか話をまとめて、二つのワールドカップではなく巨大なワールドチームカップを作り出す必要がある」とコメントした。

「見ている人たちも混乱するだろうし、僕らのスポーツをクリアにしなくてはならない」「そしてテニスの健全性や利益のためにも、個人的には修正が不可欠だと考えている」

 ATPカップとデビスカップの統合については、カナダのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)が今月口にし、ATP選手協議会(ATP Player Council)の会長を務めるジョコビッチも、「呼び方はなんでもいいが、スーパーワールドカップを作る必要がある」と賛同している。

「来年はまだ無理だろう。だけどITFとデビスカップ、そしてATPの両者がすぐに話し合えば、2022年には実現できる可能性がある」「そうなってほしいと思っているよ。トップ選手に両方の大会に出場してもらうのは大変だからね」 (c)AFP