【1月13日 AFP】米・イラン関係が緊迫化する中、イランは12日、緊張緩和を望むとの考えを示唆した。この10日間で米・イランの双方はミサイルを発射し、イランはウクライナ旅客機を誤って撃墜している。

 イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は同国を訪問したカタールのタミム・ビン・ハマド・サーニ首長(Tamim bin Hamad Al-Thani)と会談した。同首長によると、双方は緊張緩和が域内の危機に対する「唯一の解決策」との立場で一致した。

 イランの首都テヘランでは、前夜に行われたウクライナ機墜落犠牲者の追悼集会が怒りの抗議デモに発展していたことを受け、警備が強化された。警察は一時、デモのあった場所にいた英国の駐イラン大使を拘束した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はイランに対し、抗議デモ参加者に危害を加えないよう警告。昨年11月のガソリン値上げに端を発する抗議デモに対する弾圧を繰り返さないよう要求した。この抗議デモでは死者が出ている。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)に「イランの指導部に告げる―『抗議デモ参加者を殺してはならない』」と投稿。イランへのメッセージをこれまで何度か行ってきたようにすべて大文字で書き込んだ。

 一方、マーク・エスパー(Mark Esper)米国防長官は、トランプ氏にはイランと「前提条件なしで新たな前進について対話する」意向が今もなおあると述べた。ただイランはこれまで、米政府が最初に制裁を解除しない限り、協議には応じないとかたくなに拒否している。(c)AFP/David Vujanovic