【1月11日 AFP】北朝鮮は11日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長宛てにドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領から送られた誕生日を祝う書簡を受け取ったことを明らかにする一方で、非核化協議の再開は、米政府が北朝鮮側の要求を全面的に受け入れない限りあり得ないと警告した。

 米朝首脳会談は2018年6月以降、3度行われたが、2019年2月にベトナム・ハノイで開催された会談が物別れに終わってから、北朝鮮の非核化協議は行き詰まったままだ。

 そうした中、北朝鮮の金桂冠(キム・ゲグァン、Kim Kye Gwan)外務省顧問は、トランプ氏からの書簡が米政府から同国に直接届いたことを明らかにした。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)が伝えたところによると、金顧問は、「世界が認めているように、トランプ大統領と(金委員長)の個人的な関係が悪くないのは事実だ」と述べたものの、関係が良好だから北朝鮮政府が対話を再開すると考えるのは「間が抜けている」と指摘。

 こう着状態が続く非核化協議について同氏はさらに、協議再開は、北朝鮮が提起した問題に米政府が「完全に合意」した場合に限ると、くぎを刺している。(c)AFP