【1月11日 AFP】男子テニスの国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)は10日、オーストラリア・シドニーで準々決勝が行われ、ベルギーと対戦したスペインはラファエル・ナダル(Rafael Nadal)がシングルスで番狂わせを喫したものの、ダブルスでその穴埋めをし、準決勝に駒を進めた。

 第1試合のシングルスでは、ロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut)が6-1、6-4でキマー・コペヤンス(Kimmer Coppejans)を一蹴してスペインが先勝し、ナダルがダビド・ゴフィン(David Goffin)との第2試合で母国の4強入りを決めるチャンスを得た。

 しかし、四大大会(グランドスラム)通算19勝を誇るナダルは、高温多湿なシドニーの気候に苦しめられ、世界11位のゴフィンに4-6、6-7(3-7)で敗戦。昨年11月に行われたのもう一つの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)で母国の優勝に貢献した実力者にとっては、まさかの黒星となった。

 これで勝負が第3試合のダブルスにもつれると、ナダルはパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta)とのペアで再びコートに立ち、サンダー・ジレ(Sander Gille)/ヨラン・フリーゲン(Joran Vliegen)組を6-7(7-9)、7-5、10-7で退けた。

 ナダルは試合を振り返り、「厳しかった。ここはパース(Perth)とかなり違っていたからね。適応する時間があまりなく、厳しいコンディションと湿気に加えて強豪選手との戦いだった」「だけど、準決勝に進出できて、チームとしてすごくうれしい」とコメント。スペインがグループステージで戦ったパースは、シドニーと比べてかなり空気が乾いていた。

 今年はこの日まで1セットも落としていなかったナダルは、ゴフィンとのシングルスでは汗だくになり、チェンジオーバーの際には冷却タオルを使用する場面があった。特に第1セットはプレーのリズムがつかみきれず、相手に9本のブレークポイントを許してしまった。

 一方、ゴフィンは第2セットのゲームカウント4-3の場面でブレークポイントをさらに2本手にしたものの、ナダルが粘りを見せて攻撃を加速させ、このセットはタイブレーク突入。それでもゴフィンは試合に決着をつけ、キャリア最大の勝利の一つを手にした。

 スペインは準決勝でオーストラリアと対戦する。(c)AFP/Martin PARRY