【1月10日 AFP】インドネシアのナトゥナ(Natuna)諸島付近の豊かな漁場で中国漁船が操業していた問題を受けて、インドネシアは8日、軍艦8隻と戦闘機4機を配備し、哨戒に当たらせた。両国間の緊張が高まっている。

 ナトゥナ諸島周辺海域は、領有権争いが繰り広げられている南シナ海(South China Sea)に接している。

 領海内への外国船侵入を受けて、インドネシア軍はナトゥナ諸島周辺海域を守るため「定期哨戒」を開始。3日には海軍と陸軍、空軍の兵士およそ600人を配備した。

 インドネシア政府も、外国船を警戒するために漁師数百人をナトゥナ諸島周辺海域に派遣する方針を明らかにした。

 ナトゥナ諸島周辺海域では昨年12月半ば、中国漁船が中国海警局の警備艇を伴って操業。これを受けてインドネシアは先週、駐インドネシア中国大使を召喚し、「強く抗議」を申し入れた。

 これに対し中国政府は、中国はナトゥナ島周辺海域に「歴史的権利」を有しており、漁船は「合法的かつ合理的」に操業してきたと反論した。

 映像前半はインドネシア沿岸警備隊が撮影した中国海警局の警備艇と双方のやりとり、2019年12月撮影・提供。後半は配備された戦闘機と兵士、7日撮影。(c)AFP