超都会的! キャデラックの新型SUV、XT6がアンベイルされ、白いボディを現したとき、心のなかでそう思った。スタイリングはシャープで、横長のヘッドライトと縦長のデイライトが特徴的なフロント・グリルは精悍である。
フルサイズSUVのエスカレードよりひと回り小さい。エスカレードや2017年に上陸したXT5よりデザイン装飾は少なく、むしろ、どんどんそぎ落としていき、エッジを立てたという印象がある。
20世紀のモダニズム建築家、ミース・ファン・デル・ローエは"レス・イズ・モア"と言ったけれど、クリーンなXT6の外観は極めてモダンだ。発表会場に東京ベイ・エリアが選ばれたのもXT6のイメージに合わせたのだろう。
プレゼンターを務めるのは、ゼネラルモーターズ・ジャパンの代表取締役社長、若松格氏である。
「キャデラックは2015年に発表した10カ年計画に沿ってブランドを刷新しています。現在はフェーズ2の段階で、お客様との深いつながり、ディーラーネットワークの拡充、ラインナップ、サービス体制の拡張という3つを展開中です」
10カ年計画は功を奏しており、販売は好調、2021年にはグローバルで55万台を目指しているという。また、半年ごとに新車を 発表すると豪語する若松氏によれば、XT6の次はひと回り小さいSUVのXT4を日本に導入するそうだ。
キャデラックのSUVラインナップをXT4、 XT5、XT6、そしてエスカレードと揃えることで、日本におけるブランド力をさらに高めたいという。
キャデラック、お前もか! テール・フィンのおもちゃに憧れた私などは、キャデラックと言えば、アメリカのフォーマル・サルーンというイメージがあるけれど、いまやSUVラインナップで勝負する時代なのである。
オールド・ファッションでない、大型サルーンでもないキャデラックはむしろ、過去のイメージを引きずらない若い人にウケるかもしれない。日本仕様は3.6リッターV6+9段ATで870万円。2ー2ー2の3列シート6人乗りとなる。試乗できる日が楽しみだ。
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