【1月9日 AFP】中国の国営メディアは9日、これまでに59人の患者が確認されている原因不明のウイルス性肺炎について、重症急性呼吸器症候群(SARS)を含む病原体の種類に属する新型のウイルスが原因である可能性があると報じた。

 今回の肺炎は人口1100万人超の中部武漢(Wuhan)市で昨年12月31日に初めて確認され、感染力が強いSARSの再流行ではないかとの懸念がすぐに広まった。

 専門家チームは国営新華社(Xinhua)通信に対し、検査によって新型のコロナウイルスが検出され、これが肺炎の原因だと暫定的に判断したと明らかにした。

 新華社によると8人がすでに回復、8日には退院しており、これまでに死者が出たとの報告はない。

 武漢市の保健委員会によると、感染は昨年12月12~29日の間に発生。患者の一部は武漢市内にある海産物市場の従業員で、同市場は消毒作業のため現在閉鎖されている。また、ヒト間での伝染を示す証拠は今のところ見つかっていないという。(c)AFP/Jing Xuan TENG, with Yan Zhao in Hong Kong