【1月9日 AFP】イランでボーイング(Boeing)737型機が墜落し乗客乗員176人全員が死亡した事故で、イラン航空当局は、回収したブラックボックスを米国人に引き渡す意向はないと言明した。

 メヘル(Mehr)通信によると、イラン民間航空機関(CAO)のアリ・アベドザデ(Ali Abedzadeh)局長は「われわれはブラックボックスを製造元(ボーイング)や米国人に渡すつもりはない」と言明。「ブラックボックスの調査をどの国に依頼するかについては、今のところ未定」と述べた。

 ウクライナ国際航空(Ukraine International Airlines)のPS752便は8日、イランの首都テヘランの空港を離陸した直後に墜落。イランは事故機のブラックボックス2個を回収したと発表した。

 国連(UN)の国際民間航空機関(ICAO)の規則では、航空機墜落事故が発生した場合、現場となった国が調査を主導するとされている。イラン、ウクライナ、米国の3か国はいずれもICAOに加盟している。

 ただ航空専門家によると、ブラックボックスの解析ができる国は、英国、フランス、ドイツ、米国など少数に限られている。(c)AFP