書店や博物館の人気が上昇 多様化する中国人の文化需要
このニュースをシェア

【1月10日 Xinhua News】中国では書店やインターネット上の有料コンテンツが日常的に利用され、博物館や劇場など文化施設の人気が高まっている。中国人の文化需要は近年、ますます多様化している。
【写真特集】画期的なデザインの読書空間、中国のおしゃれな書店
重慶(Chongqing)市民の穆玉梅(Mu Yumei)さん(20)はいつものようにアクセサリーショップでの仕事を終えると、そのまま近くの書店に足を運んだ。繁華街の重慶観音橋(Guanyinqiao)にあるこの書店は、平日でも繁盛している。
同書店員の張さんによると、ここ2年、来店者数は増加傾向にあり、2019年は1営業日当たり千人、週末や祝日になるとさらに倍増したという。
実体店舗がここ数年、徐々に人気を集めている。関連する産業報告書によると、18年末時点で中国の実体書店や書籍の取扱店舗は前年同期比4.3%増の計22万5000店だった。
書店のほか、インターネット上の有料コンテンツもブームとなっている。
大学生の欒若曦(Luan Ruoxi)さんは、これまでテレビの前で放送を待っていた「相声(漫才)」は、今ではスマートフォンでいつでもどこでも見ることができ、スマホで番組を視聴するのが日常的な行動になったと述べた。動画サイトを閲覧するための会員カードを持っており、毎年200元(1元=約16円)余りを支払っているという。
統計によると、中国の有料コンテンツの市場規模は20年末には235億1000万元に増加する見通し。
博物館や劇場などの文化施設も人気が出ており、中国人の精神的需要の高まりを裏付けている。
吉林省(Jilin)の徐琴(Xu Qin)さん(42)は観光で重慶を訪れた際、重慶中国三峡博物館の見学を日程に組み入れた。「物質生活が豊かになって初めて、精神的・文化的生活を追求するようになる。数年前の私は、博物館や書店を見て回る暇もお金もなかった」と述べた。
統計によると、18年に重慶に新設された博物館は12カ所、登録博物館は100カ所で、受け入れ人数は延べ3300万人。全国の博物館総数は5136カ所に達し、来館者数は約10億人だった。また2000年以降、平均8.5日につき1カ所の割合で新たな劇場が誕生している。(c)Xinhua News/AFPBB News