【1月8日 AFP】2012年にインドの首都ニューデリーを走行していたバスの車内で女子学生が集団にレイプされた後に死亡した事件で、同市の裁判所は7日、死刑囚4人の死刑を今月22日に執行するよう命じた。

 この事件では当初、犯行に関わった6人が起訴されたが、1人は勾留中に自殺。もう1人は未成年者だったため少年刑事施設へ収容された後、現在は出所している。

 サティシュ・クマル(Satish Kumar)裁判官は、22日午前7時に4人の死刑を執行する命令書を発行した。死刑の日時が決定された後も、4人の死刑囚には最高裁に最後の再審請求を行うか、大統領に恩赦を請願する道が残されている。

 大学で理学療法を学んでいた被害者の女子学生ジョティ・シン(Jyoti Singh)さん(当時23歳)は2012年12月16日の夜、男友達と映画を見た帰りに走行中のバスの車内で男6人から性的暴行と鉄パイプによる暴行を受け、同じく暴行を受けた男友達とともに路肩に放り出された。

 シンさんは専門家による治療を受けるためシンガポールに航空搬送されたが、暴行を受けてから約2週間後、重傷を負ったことが原因で死亡した。

 この事件を受け、インド各地では大規模な抗議デモが起こり、性的暴行に関する法律の全面的な見直しへとつながった。

 シンさんの遺族は裁判所の決定を喜んでいる。母親のアシャ・デビ(Asha Devi)さんは報道陣に対し「この裁判は、司法制度に対する女性の信頼を回復させるだろう」「娘もようやく正義を得ることができる」と語った。

 また、父親のバドリナート・シン(Badrinath Singh)さんは、「この国全体にとって良い決定だ」と述べつつ、「だが、似たような状況にいるインド全土の多くの娘たちを思えば、私たちの闘いは今後も続く」と語った。

 現地メディアの報道によると、死刑囚4人が収監されているティハール(Tihar)の刑務所では最近、絞首台の動作確認のために人形を使った試験が行われたという。(c)AFP