【1月8日 AFP】男子テニスの国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)は7日、グループステージの試合がオーストラリアの各地で行われ、すでに8強入りを決めているオーストラリアは、ニック・キリオス(Nick Kyrgios)が世界ランキング6位のステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)から今後に弾みのつく勝利を収め、チームもグループ3連勝を飾った。他にはロシアと英国が準々決勝進出を決めた。

 チチパスは5日のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)戦に完勝して勢いに乗っていたが、この日は気まぐれなキリオスが非常に優れたマナーを見せ、7-6(9-7)、6-7(3-7)、7-6(7-5)でハイレベルな接戦を制した。

 カナダとの前節は腰痛で急きょ出場を取りやめたキリオスは、「疲れたが、すごく楽しかった。厳しい試合になるのは分かっていた。彼は素晴らしい選手だし、まだ若いから今後特別なことを成し遂げるだろう」「とにかく勝てて良かったよ。コートには大きなリスペクトがあった。彼は良い選手だし、良いやつだ」とコメントした。

 オーストラリアは第1試合でジョン・ミルマン(John Millman)がミハイル・ペルボララキス(Michail Pervolarakis)から4-6、6-1、7-6(7-1)の逆転勝利を収めていたため、キリオスの勝利でグループ3連勝が決まった。

 対照的に世界7位のズベレフはまたしても無残な姿をさらし、カナダのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)に2-6、2-6で力なく惨敗。今月後半に始まる全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)の前に、解決しなくてはならない深刻な問題を抱えている。

 ズベレフは「全体に良いプレーができていないから、改善点はたくさんあるが、まだシーズンは始まったばかりだ」「(アレックス・デミノー<Alex de Minaur>との)最初の試合は、サーブこそひどかったが、まずまずの出来だったと思う。その後の2試合は全然ダメだったが、だからと言ってどうしろというのか」とコメントした。

 ズベレフの不調が続いたドイツは、この日のカナダ戦も1勝2敗で落とした。

 またこの日は、すでに8強入りを決めているオーストラリアとノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)を擁するセルビアに続き、ロシアと英国がグループ突破を決めた。

 グループステージ最終日となる8日には、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal)を擁するスペインと日本の対戦が行われ、勝利した方の準々決勝進出が確定する。マリン・チリッチ(Marin Cilic)がけん引するクロアチアも、アルゼンチンに勝利すればベスト8入りが決まる。

 ATPカップは各グループ首位通過のチームと、2位のうち成績上位の2チームが決勝トーナメントに進出する。(c)AFP/Martin PARRY