【1月8日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)の浄慈寺美術館で5日、宋代の茶器を展示する「慧日峰下-宋代僧家茶事」展が開幕した。同展では、中国に唯一現存する南宋時代の「曜変天目(ようへんてんもく)」茶碗の陶片が初公開された。

 会場には茶碗や茶托、執壺(しっこ)、罐(かん)、渣斗(さとう)など宋代の茶道具114点が展示され、宋代の僧侶が行った茶事の歴史を余すことなく示している。

 来場者の注目を集めたのはもちろん「曜変天目」茶碗の陶片で、展示が始まるとともに多くの人が集まり、争うように国内唯一の「輝き」をカメラに収めていた。

「曜変天目」茶碗は宋代の福建(Fujian)建陽(Jianyang)地区の建窯で生産された。専門家によると同窯でも特殊な品目に属する。「曜変天目」の呼び方は日本が発祥だという。焼成の成功は非常に大きな偶然に左右されることから極めて希少性が高い。釉薬を1回かけて高温で焼成することで太陽フレアのような斑紋ができるが、日本人は自然光の下で斑紋の周囲に浮かび上がるとりどりの光輪を、夜空の星のまばゆさや神秘的な光芒になぞらえ「曜変」と名付けたとされる。(c)Xinhua News/AFPBB News