【1月7日 CNS】中国・北京で2日から3日にかけて中国人民銀行(People's Bank of China、中央銀行)の会議が開催された。会議内容は5日に発表され、2020年の7大重要施策が明らかとなった。そのうち「穏健な通貨政策の柔軟さを保持」がトップに掲げられている。

 中国政府は2019年に金融機構の預金準備率を3回下方調整し、中央銀行手形スワップ(CBS)を創設、商業銀行が永久債の発行により資本を増強することを認めた。同時に、貸し出し基準金利(LPR)の仕組みを改善し、貸出金利の隠れた下限を打破し、企業の資金調達コストを低減するとした。この他、中国政府は30を超える改革措置を発表、証券、ファンド、先物取引などにおける外国資本の持ち株比率制限の取り消しを2020年に前倒しするとしている。

中国・中央銀行の2020年7大重要施策

1、穏健な通貨政策の柔軟さの保持。逆の周期的な調節を強化し、流動性の合理的な余裕を保ちつつ、融資の増加が経済発展に適応するよう促す。

2、重大な金融リスクの防止と解消。インターネット金融リスク対策を引き続き行い、ネット金融のリスクを解消し、健全な監督管理の長期的に有効な仕組みをつくり上げる。

3、中小企業の資金調達困難の解消を重点とし、供給側の構造改革における金融支援を強化する。

4、マクロ審査管理の枠組み改善。本国通貨と外貨一体化の国境を超えた資金流動をマクロ的に審査管理する仕組みを早期につくり上げる。

5、金融の改革開放の継続的実施。外貨管理の体制改革を進め、自由貿易試験区や自由貿易港などが外貨管理改革で先行することを支持する。

6、ファイナンス・テクノロジーの開発と応用の強化。健全なフィンテックの監督管理ルールをつくり上げ、フィンテックの試験的プロジェクトを適切に進める。

7、金融サービスと金融管理レベルの全面的底上げ。技術革新金融、グリーン金融、金融包摂などの金融改革プロジェクトを推し進める。(c)CNS/JCM/AFPBB News