【1月7日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は7日に発表した新年の辞の中で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長が韓国の首都ソウルを訪れることができるほど、両国の関係を改善すべきだと訴えた。

 文氏は生中継された演説の中で、「近いうちに返礼として金委員長の来韓に向けた条件を整えられるよう、韓国と北朝鮮が共に努力できることを望んでいる」「繰り返し会い、絶え間なく話し合いを続ける意思がある」と述べた。

 文氏は両国に和解の兆しが見えた2018年9月に北朝鮮の首都平壌で行われた首脳会談で、金氏をソウルへ招待している。

 文氏は演説でまた、7月に開幕する東京五輪に向けて、開幕式で共に行進する南北合同チームの結成について協議すべきだと提案した。

 一方、朝鮮半島(Korean Peninsula)の非核化協議は、昨年2月にベトナムの首都ハノイで行われたドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と金委員長との第2回首脳会談以降、こう着状態が続いている。以来、金氏は韓国に対しても「これ以上話すことはない」と述べ、繰り返し非難の矛先を向けている。

 また金氏は昨年末に開かれた朝鮮労働党中央委員会総会で、核実験および大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験再開や「新たな戦略兵器」の登場を示唆した。(c)AFP