【1月7日 AFP】米国のジョン・ボルトン(John Bolton)前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は6日、上院で予定されているドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の弾劾裁判に召喚された場合、証言する用意があると表明した。

 民主党議員らは、トランプ氏の職権乱用や議会妨害をめぐる疑惑に関し、ボルトン氏が直接的な情報を持っているとみている。

 昨年9月に大統領補佐官を解雇されたボルトン氏は、自身の証言がトランプ氏にとって不利となり得るか、有利となり得るか、これまでのところ明らかにしていないが、「慎重に検討し調査した結果」、「上院から召喚された場合、証言する用意がある」と明らかにした。

 民主党が多数派を占める下院は、トランプ氏がウクライナに対して軍事支援の見返りに、今年11月の大統領選で対立候補となる可能性が濃厚な民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領に関する不利な情報の収集を要求したとして非難している。

 召喚状の発付には、共和党が多数派の上院で過半数の支持を得る必要がある。つまり複数の共和党議員が離反して民主党側に付かなければ実現しない。

 ボルトン氏は、民主党がトランプ氏の弾劾裁判で証言するよう望んでいる4人の政権関係者のうちの一人。ホワイトハウス(White House)は、4人が証言するのを阻止するために大統領特権を行使すると主張している。

 共和党議員らは、4人が弾劾裁判で証言した場合、トランプ氏に深刻な打撃を与える証拠が提示される恐れがあると懸念している。(c)AFP/Chris Lefkow