リビア民兵組織、北部都市を奪還 トルコ派兵開始で緊張高まる
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【1月7日 AFP】リビアの元国軍将校で実力者のハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)氏率いる民兵組織「リビア国民軍(LNA)」は6日、北部沿岸の都市シルト(Sirte)を奪還した。
首都トリポリから約450キロ離れたシルトは2016年以降、国連(UN)が正統性を認めているリビアの国民統一政府(GNA)に掌握されていた。
しかし、LNAの報道官は6日、数時間の戦闘の末にLNAの戦闘員らがシルトを掌握したと発表した。
GNAはこの件を認める発表をまだしていないが、同市内のGNA系の軍司令官は匿名を条件に、シルトが奪取されたことを認めた。
石油資源の豊富なリビアは2011年、北大西洋条約機構(NATO)の支援を受けた反体制派が政権を打倒し、独裁者だったムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐を殺害して以降、混乱状態が続いている。
同国は現在、トリポリを拠点とするGNAと、東部に拠点を置き南部の大半を支配するLNA側で分裂している。
昨年1月には、LNAが同国南部から「テロ組織と犯罪組織」を「一掃」するためとして作戦を開始し、地元部族の支持を得ながら複数の町を掌握したことで緊張がいっそう増した。ハフタル氏はその後トリポリに目を向け、同4月以降、GNAに対する攻勢を開始した。
一方でトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は5日、トルコ軍のリビア派遣を開始したと発表。リビア国内は緊張が高まっている。(c)AFP