【1月7日 AFP】男子テニスの国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)は6日、グループステージの試合がオーストラリアの各地で行われ、日本はジョージアを相手にシングルスで2連勝を飾り、最終試合のダブルスを前に勝利を決めた。

 ここまで無敗を守ってきた日本は、第1試合で添田豪(Go Soeda)がアレクサンドレ・メトレベリ(Aleksandre Metreveli)に4-6、6-3、6-2で先勝すると、世界ランク72位の西岡良仁(Yoshihito Nishioka)も同26位のニコラス・バシラシビリ(Nikoloz Basilashvili)に6-2、6-3のストレート勝ちを収め、格上を相手に今大会2度目の番狂わせを演じた。

 大会前にエースの錦織圭(Kei Nishikori)に加え、国内3番手の実力者である内山靖崇(Yasutaka Uchiyama)が欠場する事態に見舞われた日本だが、初戦ではウルグアイを3勝0敗で見事に下した。

 中でも24歳の西岡は、4日のウルグアイ戦で世界45位のパブロ・クエバス(Pablo Cuevas)に6-0、6-1で圧勝するなど、普段背負っている以上の期待に応えており、この日のジョージア戦の勝利については、「自己最高のプレーができたと思うし、そのことがすごくうれしい」とコメントした。

 サウスポーの西岡はこの日、ミスが続いたバシラシビリを正確なショットで翻弄(ほんろう)し、第1セットを先取。相手も第2セットの第3ゲームでブレークに成功したものの、その勢いを維持することができず、西岡が自身のサービスゲームで苦しみながらもストレートでの勝利を飾った。

 一方、第1試合に臨んだベテランの添田は、世界ランク678位のメトレベリに苦しめられる場面があった。メトレベリは4日に行われたスペイン戦で、同6位のロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut)に惨敗するという苦い大会デビューから巻き返しを図った。

 この日も第1セットの序盤にブレークを許したメトレベリは、第4ゲームでようやく流れをつかみ自信に火をつけると、攻撃的なグラウンドストロークを駆使してブレークバックに成功し、今大会では初めてセットをものにした。

 第2セットは互いにサービスキープに失敗するシーソーゲームの展開となったが、添田がフォアハンドが甘くなったメトレベリからリードを奪ってセットを取り返し、そこから楽に勝利を手にした。

 肘の故障で全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)も断念した錦織に代わり、今大会に出場している添田は、「第1セットは本当に厳しかったけれど、そこから集中しようと努力した」「チームのために勝つという重圧がものすごかったから、かなり緊張していた」と振り返った。

 第3試合のダブルスでは、松井俊英(Toshihide Matsui)/マクラクラン勉(Ben McLachlan)組が2-6、4-6でズラ・トケマラーゼ(Zura Tkemaladze)/アレクサンドレ・バクシ(Aleksandre Bakshi)組に敗れた。

 ATPカップは合計24か国が出場し、グループステージのラウンドロビンを勝ち抜いた計8チームが、シドニーで行われる決勝トーナメントに進出する。(c)AFP