【1月6日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)が、憧れていた米歌手のビヨンセ(Beyonce)と昨年、興奮の初対面を果たしていたことを明かし、「高いにおいがした」と印象を語った。大坂は、つらい時期にビヨンセの言葉が励みになったと話している。

 四大大会(グランドスラム)を2回制覇し、今月には全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)の連覇に挑む大坂は、こちらも連覇を目指していた全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)4回戦でベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic、スイス)に敗れ、まだ「落ち込んでいた」時期に、ビヨンセとその夫ジェイ・Z(Jay Z)とたまたま会う機会があったことを明かした。

 大坂はWTAツアーの公式ウェブサイトで「休みのときにビヨンセとジェイ・Zに会った。彼女はとにかく高いにおいがした。きれいで、優しくて、抱きしめてくれた」「天国にいるみたいな気分だった」と話した。

「一緒に話をして、私のことを誇りに思うと言ってくれた。これは本当にかけがえのない瞬間だと思った」「試合に負けてすごく落ち込んでいたけど、その言葉で、今はテニス選手の影響力を考えるようになっている。私たちはそのことに気づかず、自分がもたらすポジティブな力に無自覚だと思う」

「目からうろこだった。あれは最悪の時期で、ディフェンディングチャンピオンになりたかったのにあっさり負けてしまったけど、それでもそこからすごく良いものが得られた」「自分ではどうにもできないのに、頭から離れないことはある。過去の出来事は特にそう。だから後悔ばかりしないように気をつけないといけない」

 大坂は全米オープンの後にジャーメイン・ジェンキンス(Jermaine Jenkins)氏とのコーチ契約を解消し、オフにウィム・フィセッテ(Wim Fissette)氏を新コーチとして迎えた。WTAファイナルズ(WTA Finals Shenzhen 2019)を途中棄権するという形で2019年シーズンを終えた後は、多くを追い求めないオフを過ごしてきたという。

「前向きなエネルギーを蓄えて、すっきりした精神状態でいることがとても大切だと感じている。だから、オフはそれを手に入れるのに費やした」「練習はしたけど、何かにあくせくはしなかった。それこそが、去年1年間を通じて得た教訓だった」

「2019年は試行錯誤の連続で、全体にすごく長い1年に感じたけど、今から振り返るとあっという間に思える。自分のことがもっとよく分かった1年だった」

 大坂は7日のブリスベン国際(Brisbane International 2020)1回戦で、世界ランキング23位のマリア・サッカリ(Maria Sakkari、ギリシャ)との新シーズン初戦を迎える。(c)AFP