【1月6日 AFP】4日に行われた19-20スペイン1部リーグ第19節のFCバルセロナ(FC Barcelona)戦で、劇的な同点ゴールを決めたRCDエスパニョール(RCD Espanyol)の中国代表、武磊(Lei Wu、ウー・レイ)が、母国で大きな話題を呼んでいる得点について、狙い通りの形のゴールだったと話した。

 首位バルセロナと最下位エスパニョールとのダービーで、武磊は1点ビハインドで迎えた88分、貴重な勝ち点1をもたらす同点ゴールを決め、バルセロナ戦で初めてゴールを挙げた中国人選手になった。

 この得点では、バルセロナのGKネト(Norberto Murara Neto)を破ったファーサイドへのシュートも見事だったが、同時にマティアス・バルガス(Matias Vargas)のスルーパスも絶妙だった。二人はアベラルド・フェルナンデス(Abelardo Fernandez)新監督が後半に切った交代カードで、武は試合後、バルガスがゴールをお膳立てすると予言していたことを明かした。

 武磊はクラブ公式チャンネルで「すごくうれしい。得点だけでなく、あのアシストもね」「ウオーミングアップ中に、マティアスからスルーパスを送るぞと言われていたんだ。そして投入の10分後に彼からボールが来て、点を決めることができた」と話した。

 試合翌日の中国メディアは、同国サッカーの「新章」の幕開けを告げるゴールだと宣言し、中国版ツイッター(Twitter)の「微博(Weibo)」では、得点に関連したハッシュタグが3億7000万ビューを集めている。

 国営の中国国際電視台(CGTN)は、「武はこれで、バルセロナとの公式戦で得点を決めた初の中国人選手となった」と報じ、スペイン王者を相手に「一人でエスパニョールをよみがえらせた」と続けた。さらにCGTNは「歴史の新たな章が幕を開けた」「武にとって一生忘れられない夜になった」とも伝えた。

 新華社(Xinhua)通信も、武磊の角度のないところからの劇的な同点ゴールを受けて、「中国のメディアやファンから称賛の嵐が巻き起こっている」と報じた。(c)AFP/Thomas ALLNUTT, Peter STEBBINGS