【1月6日 AFP】南米ベネズエラで5日、野党指導者の国会議長フアン・グアイド(Juan Guaido)氏が国民議会への入場を治安要員から阻止され、グアイド氏の政敵が自らを国会議長と宣言した。野党側はこれを「議会クーデター」と非難している。

 国営テレビVTVが放送した映像には、グアイド氏の政敵であるルイス・パラ(Luis Parra)氏がメガホンで自らを国会議長だと宣言する様子が捉えられている。一方グアイド氏をはじめとする野党議員らは国会への入場を阻止された。

 グアイド氏は5日の採決で国会議長に再選されるとみられていたが、国会内に入場が認められたのは、政権側の議員とグアイド氏に批判的な野党議員だけだった。

 グアイド氏は政敵による議長宣言に先立ち、多くの議員や記者の国会への入場を阻止したとしてニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領政権を強く非難。ツイッター(Twitter)で「現在、ベネズエラ議会の合法的な開会の阻止に手を貸している者は、独裁政権の共犯者とベネズエラ国民の弾圧者になろうとしている」と述べた。国民議会は野党が唯一掌握する権力機構。

 この1年国会議長を務めてきたグアイド氏だが5日朝、国会前に到着すると、警備中の警察によって入場を阻止された。(c)AFP