【1月5日 AFP】男子テニスの国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)は4日、グループステージの試合がオーストラリアの各地で行われ、スペインのラファエル・ナダル(Rafael Nadal)とセルビアのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)がどちらもストレートでの白星スタートを切った一方で、オーストリアの世界ランキング4位、ドミニク・ティエム(Dominic Thiem)は黒星を喫した。

 世界ランク1位のナダルは、ジョージアのニコラス・バシラシビリ(Nikoloz Basilashvili)を6-3、7-5で難なく退け、ジョコビッチは南アフリカのケビン・アンダーソン(Kevin Anderson)に苦戦しながらも7-6(7-5)、7-6(8-6)で勝利を収めた。

 第1試合で、スペインはロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut)がアレクサンドレ・メトレベリ(Aleksandre Metreveli)を6-0、6-0で一蹴し、セルビアはドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic)がロイド・ハリス(Lloyd Harris)から3-6、7-6(7-4)、6-3の逆転勝ちを収めた。そしてナダルとジョコビッチが2試合目に登場し、それぞれチームの勝利を確定させた。

 ナダルは「生まれて初めて、このパース(Perth)に来ることができて本当に幸せだ。素晴らしい会場だし、ファンも最高だ」「タフなシーズン初戦で、簡単な滑り出しではなかったが、素晴らしい試合ができたと思う」とコメントした。

 ビッグサーバーのアンダーソンとの一戦でかなり追い込まれたジョコビッチは、厳しい試合だったことを認め「なんて1年のスタートだ」「きょうの相手は絶好調で、テニスの質も非常に高かったと思う。どうにか乗り切ることができてすごくうれしい」と話した。

 一方のティエムは今週、2020年はジョコビッチ、ナダル、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)による四大大会(グランドスラム)の覇権が終わりを迎えると予想していたが、同じく飛躍が期待されるドイツのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)やギリシャのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas)と同様、大会初戦を落とした。

 ボルナ・チョリッチ(Borna Coric)と対戦したティエムは、第3セットに6本のブレークチャンスがありながら一度も仕留めきれず、6-7(4-7)、6-2、3-6で敗れた。逆にクロアチアは、第1試合に登場した2018年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)ファイナリスト、マリン・チリッチ(Marin Cilic)がデニス・ノバク(Dennis Novak)戦で経験を生かして6-7(4-7)、6-4、6-4で勝利。チームとして初戦をものにしている。

 他にこの日は、日本、フランス、アルゼンチンも白星スタートを切った。西岡良仁(Yoshihito Nishioka)と添田豪(Go Soeda)がシングルスで勝利し、チームの白星を決定づけた日本は、最後のダブルスでも松井俊英(Toshihide Matsui)/マクラクラン勉(Ben McLachlan)組が7-6(7-5)、6-4のストレート勝利を収め、3-0でウルグアイを下した。

 今年から新設されたATPカップでは24か国が6組に分かれ、オーストラリアの3都市で総当たり方式のグループステージを戦い、上位8か国がノックアウト方式の決勝トーナメントで優勝を争う。初日はベルギー、ブルガリア、カナダ、ノルウェー、ロシア、オーストラリアが勝利している。(c)AFP/Martin PARRY