【1月2日 AFP】男子テニス、世界ランキング4位のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は2日、2020年はノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の「ビッグ3」以外の選手が新たに四大大会(グランドスラム)王者に輝くことに自信を示した。

 男子ツアーではビッグ3がグランドスラムの舞台で圧倒的な強さを見せている一方で、ティエムの他にアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)、ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)といった選手が、メジャー以外の大会で成功を収めてきている。

 そうした中で、今年グランドスラム初優勝を果たす有力候補の一人として目されているティエムは、若い世代の選手たちがビッグ3との差を縮めているとの認識を示した。

 昨季はシーズン最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP Finals 2019)でチチパスに次ぐ準優勝に輝いたティエムは、「すでに僕たちは、彼らにかなり迫ることができたと思う。マスターズ1000(ATP Masters 1000)やATPファイナルズでは彼らを倒している」と話した。

「征服しなくてはならない最後のステージが、グランドスラムだと思う。2020年は新たなグランドスラムチャンピオンが見られると本気で思っている」「それが自分だったら良いなと思うが、何も保証されてはいない。他にもグランドスラムを制する力のある選手たちがたくさんいる」

 その一方でティエムは、「そうしたことが起きず、ビッグ3がすべてのグランドスラムで優勝するかもしれない」とも付け加え、「でも僕たちはトップに到達し、グランドスラムという最大のタイトルを獲得するために全力を尽くしている」と続けた。

 26歳のティエムは昨年、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2019)、ジェネラーリ・オープン(Generali Open Kitzbuhel 2019)、中国オープン(China Open 2019)、エルステ・バンク・オープン(Erste Bank Open 2019)で計5度の優勝を果たした。

 しかし、全仏オープン(French Open 2019)でこそ準優勝に輝きながらも、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)と全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)では初戦敗退、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2019)では2回戦負けとグランドスラムでの成績は一定しない。

 今季最初のグランドスラム、全豪オープンの開幕を数週間後に控え、今週から国別対抗戦のATPカップ(ATP Cup 2020)に出場するティエムは、「特に2019年シーズン後半の自分のテニスの成長には非常に満足している」とすると、「今年もベストを尽くすためにあらゆることをやっていく」とさらなる飛躍を誓った。(c)AFP