【1月2日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)は、NBAを世界的な人気を誇るスポーツに押し上げた前コミッショナーのデビッド・スターン(David Stern)氏が1日、死去したことを明らかにした。77歳だった。同氏は先月、脳出血に見舞われて緊急手術を受けていた。

 1984年にコミッショナーに就任したスターン氏は、バスケットボール界のレジェンド、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が同年にNBA入りしたことにも後押しされ、スポンサー企業を拡大。NBAファイナルの試合が、米国でテレビ生中継されるようになったのも同氏がコミッショナーに就任してからだ。

 在任中には新たに7チームが加わり、6チームが移転したほか、リーグの収益も劇的に増加。NBAを世界的な一大スポーツに成長させ、2014年に退任した後は「名誉コミッショナー」の肩書が授けられた。2014年にはバスケットボール殿堂(Basketball Hall of Fame)、2016年にはFIBA殿堂(FIBA Hall of Fame)入りを果たした。

 後任で現コミッショナーのアダム・シルバー(Adam Silver)氏は、「デビッドがいたおかげでNBAは真に世界的なブランドになった。デビッドは史上最高のスポーツコミッショナーであるだけではなく、彼の世代で最も影響力を持つビジネスリーダーの一人だった」と文書で述べている。

 スターン氏は、家族に見守られながら息を引き取ったという。(c)AFP