【1月2日 AFP】ドイツ北西部クレフェルト(Krefeld)にある動物園で大みそかの夜、サル舎から出火し、少なくとも30匹のサル類が死んだ。同園と警察が1日、明らかにした。大みそかに飛ばされたランタン(天灯)が出火原因となった可能性がある。

 警察によると、火災は元日の午前0時直前に発生。サル舎ではゴリラやオランウータン、チンパンジー、マーモセットが飼育されていたが、生き延びたのはチンパンジー2匹だけだった。近くの建物にいたゴリラの親子は無事だった。

 動物園の入り口では1日、人々が涙を流しながらろうそくをともし、花やぬいぐるみを供えた。

 これまでの調査からは、火をともされて空に浮かぶ紙製のランタンが火災の原因だった可能性が示されている。火災現場からは新年の願いが手書きされたランタン3つが見つかった。こうした装置の使用は同地域では2009年から禁止されている。

 警察は失火の疑いで捜査を開始。1日夜には、見つかったランタンは自分が飛ばしたものかもしれないという通報が複数の人から寄せられ、警察が確認を進めている。

 同国の動物保護団体は、動物園や農場、飼育場の近くでの花火使用を全面的に禁止するよう呼び掛けた。(c)AFP