【1月1日 Xinhua News】中国福建省(Fujian)永安市(Yong'an)にある安貞堡は、清の光緒11(1885)年に建設が始まり、14年かけて完成した。土を突き固める「版築」工法による建築物で、敷地面積は1万平方メートル、建築面積は6千平方メートルになる。

 安貞堡は広間を中心に連結した院落式(中庭型)設計の回廊式土楼に属し、360室以上の大小さまざまな部屋がある。中国では珍しい大型の版築民家建築で、2001年に全国重点文物保護単位に指定された。

 安貞堡は環状の外壁に囲まれ、外壁内部の回廊の四方の壁には、銃眼や見張り窓が設けられるなど、軍事防御施設として高い機能を備え、壁の内側には内庁や堂、寝室、書斎、穀物倉庫、井戸など、日常生活のための設備がそろう。精巧かつ丹念に設計された建物やきめ細やかな彫刻、鮮やかな彩色と壁画の図案は、高い芸術的価値、建築学的価値を備え、中国建築史上の独特の華といえる。

 安貞堡にはここ数年、多くの国内外の観光客が訪れている。(c)Xinhua News/AFPBB News