【12月31日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、ウェストハム(West Ham)のデビッド・モイーズ(David Moyes)新監督は、自身2度目の政権で好成績を残し、オーナー陣が契約終了時にはそれを更新する以外に選択肢がないようにしたいと語った。

 2013-14シーズンにマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で大きく失敗をしてその高い評価が傷ついたモイーズ監督は、リーグ戦で苦しむウェストハムと29日に一年半の契約を結んだ。

 56歳のスコットランド出身指揮官は、17-18シーズンにハマーズ(Hammers、ウェストハムの愛称)を降格圏から救い13位に導いたものの、その後共同オーナーのデビッド・ゴールド(David Gold)氏とデビッド・サリバン(David Sullivan)氏に解任されていた。

 その後任にはマヌエル・ペジェグリーニ(Manuel Pellegrini)氏が就いたものの、同氏は28日に好調のレスター・シティ(Leicester City)戦でチームが1-2で敗れ、降格圏と1ポイント差の17位に沈んだままとなったため職を解かれた。

 エバートン(Everton)で名声を築いたモイーズ監督は、18年に解任されたことについて怒りの気持ちはないという。

 同じく下位に沈むボーンマス(AFC Bournemouth)との対戦を来年1月1日に控える中で記者会見に臨んだ新指揮官は「ない。物事がすべて正しく行われたからだ。私は雇われないと、そう言われた」と語った。

「落胆はしたし、その思いは伝えた。だが再びチャンスを手にした」「それがオーナーについて多くを物語っていると思う。私のした仕事は、彼らが新たな機会を与えるに十分たるものだと考えたのだ」

「今回は更新せざるを得なくなるようにしてみせる」「条項があってね、それを無視できないようにさせるのが私の計画なんだ」

 スペイン1部リーグのレアル・ソシエダ(Real Sociedad)、サンダーランド(Sunderland AFC)でも結果を残せなかったモイーズ監督は、オーナー陣から電話を受けたとき、ためらいはなかったと続けた。

「電話が来たとき、難しいことはなかった」「戻ってきたいかと尋ねられて、『待ちきれない』と言ったんだ」

「過去については話さなかった。今何をすべきなのか、今どういう状態なのか、現状のチームについてだけ話をした」

 その復帰はすべてのハマーズサポーターから歓迎されているわけではないが、モイーズ監督は自身が適任だと話した。

「皆さんが手にしているのはとても経験豊富なプレミアリーグの監督だ。周りでより経験のある監督はほぼ間違いなく1人か2人くらいで、私が勝る」

「サッカー界には新しい、現代的な物事があるが、最近は少し立ち返っている兆候が見られているように思う」「ポゼッションを保持したいと思うが、おそらくポゼッションは試合に勝つための鍵とは今や見られていないだろうし、あなた方(記者団)も思っていないだろう」

「ファンはより攻撃的なサッカーや動き、興奮を目にしたいと思っている」「私が最もチームにやってもらいたいことはサポーターを興奮させること。それを実現させたい」 (c)AFP