【12月31日 AFP】スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)の父親のスバンテ(Svante Thunberg)さん(50)が、英BBCのインタビューに応じ、グレタさんが環境活動を始めることについて最初はためらいがあったものの、娘は活動家になった今の方が以前より幸せだと思うと語った。

 スバンテさんと、グレタさんの母親でオペラ歌手のマレーナ・エルンマン(Malena Ernman)さんは当初、環境活動家になるというグレタさんの決心に反対していたという。

 スバンテさんは「われわれは当然、悪い考えだと思った。ソーシャルメディア上のありとあらゆるヘイト(憎悪)にあの子自身が身をさらすことになるから」と話した。

 グレタさんが11歳でうつになると、気候変動についての存在に関わる脅威がグレタさんにどれほどのしかかっているかを家族は悟った。

 グレタさんは食べ物を口にしなくなり、学校を休みがちになり、話すことさえやめてしまったという。

 スバンテさんは当初の心配をよそに、行動に乗り出してからグレタさんが前よりもずっと幸せなのは明らかだと語った。

 アスペルガー症候群と診断されているグレタさんは、以前は自宅でしか食事ができず、「誰にも話し掛けなかった」が、今では「普通の子」だと、スバンテさんはみている。

 グレタさんには厳しい批判もあり、インターネット上では多くの陰謀論が渦巻いている。悲観論者らに操られている、「環境ロビー団体」から金銭を得ているといった声もある。

 しかしスバンテさんによると、グレタさんは抗議を始める前から自身が受けるであろう「ヘイト」を覚悟していたという。「グレタは自分がしていることをよく分かっていた。ここまで好意的に受け入れられたことに、正直本人はとても驚いていると思う」と話している。(c)AFP