【12月30日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは29日、第20節の試合が行われ、アーセナル(Arsenal)とチェルシー(Chelsea)のロンドンダービーは、終盤に2得点を挙げたチェルシーが2-1の逆転勝利を収め、見応えのある一戦を制した。

 エミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)で行われた試合は、ピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)のゴールでアーセナルが序盤に先制し、ミケル・アルテタ(Mikel Arteta)新監督は就任2試合目での初白星まであと7分というところにこぎ着けていた。

 ところがそこで、FKに対して不用意に飛び出した守護神ベルント・レノ(Bernd Leno)の痛恨のミスから、ジョルジーニョ(Jorge Luiz Frello Filho 'Jorginho’)に同点ゴールを許すと、チェルシーが逆転への勢いを増す中で迎えた87分、タミー・アブラハム(Tammy Abraham)にもゴールを決められた。

 前半は試合を支配していただけにショッキングな敗戦となったが、展開としては以前からおなじみの崩れ方で、こうしたひ弱さは、前任のウナイ・エメリ(Unai Emery)監督が失敗した大きな要因でもあった。

 しっかりと戦えるチームへ戻すために、これが初めての監督業となるアルテタ監督にとってやるべきことは山積みで、チームは年内最後の試合でそのことをさらけ出した。1-1の引き分けに持ち込んだ初陣のボーンマス(AFC Bournemouth)戦を経て、この日の好調なスタートにはアルテタ監督も手応えを感じたはずだが、一気に崩れての逆転負けには落胆しているだろう。

 アーセナルはこれで、公式戦ここ15試合でわずかに1勝しか挙げられておらず、4位以内とは10ポイント以上の勝ち点差がついている。また公式戦ホーム4連敗は60年ぶりの失態で、リーグでのホーム3連敗も1977年以来のこととなった。

 一方、アブラハムの決勝点に頭を抱えたアルテタ監督とは対照的に、逆転ゴールに歓喜するチェルシーのフランク・ランパード(Frank Lampard)監督の姿には、苦境のチームがどれだけ勝利を必要としていたかが表れていた。

 リーグ戦ここ7試合で5敗を喫していた4位チェルシーだが、アウェーでは会心の勝利を収めたトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)戦に続いてこれで2連勝。5位マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)との勝ち点4差を維持している。(c)AFP/Steven GRIFFITHS