リバプールが勝利で「見事な」1年終える、ウルブスはVARに不満
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【12月30日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは29日、第20節の試合が行われ、リバプール(Liverpool FC)は1-0でウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)に勝利した。
ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、30年ぶりのリーグ制覇へ向けて2位と勝ち点13差の首位で終えた「見事な」2019年を、今後の土台にしなければならないと強調している。
ウルブス(Wolves、ウォルバーハンプトンの愛称)戦のリバプールは本来の調子ではなく、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による助けも2回得なければならなかったが、それでもタイトル獲得へ向けた快進撃は止まらなかった。
2019年のリバプールは、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)とクラブW杯(2019 FIFA Club World Cup)、UEFAスーパーカップ(UEFA Super Cup 2019)のタイトルを獲得し、今季はリーグ戦19試合で18勝。1年を通じても、プレミアでは1回しか負けていない。
それでもクロップ監督は「2019年は見事だったが、それは重要ではない。われわれは年ではなくシーズンで数える。そして2019-20シーズンはまだ終わっていない」とコメントした。
「今はまだ折り返し地点で、あと19試合(今季リーグ戦は残り18試合)が残っているし、理由はどうあれそのうち18、19試合がきょうのような戦いになるだろう」「12月時点の勝ち点を気にしても仕方がない。今は土台ができたところだし、今後はそこから積み上げていく。それが全てだ」
一方、クリスマスの過密スケジュールの中、マンチェスター・シティ(Manchester City)との激戦を制してからわずか45時間で敵地アンフィールド(Anfield)へ遠征しなければならず、不満をため込んでいたウルブスは、VARを介した微妙な判定で怒りを膨らませることになった。
この試合では前半の終盤に物議を醸す判定が二つ立て続けに下され、その両方がウルブスに不利に働いた。
まずはサディオ・マネ(Sadio Mane)の今季公式戦14ゴール目の場面では、アダム・ララーナ(Adam Lallana)の肩での落としが当初はハンドと判定されたが、VARを介してゴールと認められた。しかしそれよりも、ゴールの前の段階でビルヒル・ファン・ダイク(Virgil van Dijk)にハンドがあったかどうかがチェックされなかったことが、ウルブス側にとっては不満だった。
それでもチームは前半アディショナルタイムにペドロ・ネト(Pedro Lomba Neto)が同点ゴールを決めたが、今度はプレミアでこの数日何度も起こっているものと同様、その過程でホニー・カストロ(Jonathan Castro Otto 'Jonny')がほんのわずかにオフサイドだったとして得点が取り消され、チームはいら立ちをさらに募らせた。
ウルブスのヌーノ・エスピリト・サント(Nuno Espirito Santo)監督は、「アンフィールドは素晴らしい場所だが、彼らはゴールではないものを喜んでいる。筋が通らない。主審は判定を維持すべきだった」と話した。
「VARは遠く離れた場所から、ここで起こっているたくさんのことについて判定を下している。現場にいるのは誰なんだ? 誰が試合の激しさや流れを感じている? 審判がここにいるじゃないか」 (c)AFP