【12月30日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の弾劾訴追で、そのきっかけとなったと広く考えられている内部告発者を特定したツイッター(Twitter) の投稿をトランプ氏がリツイート(転載)し、共和党内からは29日、トランプ氏にツイッターでの自制を求める声が上がった。ホワイトハウス(White House)にも非難が集中している。

 トランプ氏は27日、ウクライナ疑惑による弾劾訴追を非難する投稿をリツイート。この投稿に弾劾訴追のきっかけとなった内部告発者と報じられている米中央情報局(CIA)職員の氏名があり、批判を浴びている。内部告発者の名を明かすことは、その匿名性を保証する法律に違反する行為だ。

 トランプ氏に近い共和党のジョン・ケネディ(John Kennedy)上院議員は29日、「フォックス・ニュース・サンデー(Fox News Sunday)」のインタビューで、「大統領がツイートを少し減らせば、脳障害を起こさないのだが。だが大統領には私の助言を聞く義務はないし、私も大統領が聞くとは思っていない」と語った。

 トランプ氏は、来年の大統領選挙で政敵となるジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領を捜査するようウクライナに圧力をかけたとして今月、弾劾訴追された。弾劾訴追される大統領は米史上3人目。

 トランプ氏の職権乱用と議会妨害に対する弾劾訴追は、民主党が支配する下院で可決されたが、共和党が支配する上院で可決される可能性は低い。上院の弾劾裁判は来年1月の開始が見込まれている。(c)AFP/Brian KNOWLTON