【12月29日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは28日、第20節の試合が行われ、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は2-2でノリッジ・シティ(Norwich City)と引き分けた。チームは2回先行されながら追いついたが、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は、最下位相手にも失点が止まらない守備を嘆いている。

 動きの重いトッテナムは、相手のマリオ・ブランチッチ(Mario Vrancic)に先制ゴールを許すと、さらにテーム・プッキ(Teemu Pukki)に2点目を決められたかに思われたが、ここはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)を介してオフサイドという厳しい判定が下され、なんとか1点ビハインドで前半を折り返した。

 迎えた後半には、クリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)の直接FKで試合を振り出しに戻したが、その後にセルジュ・オリエ(Serge Aurier)がオウンゴールを献上し、守備陣が自ら勝ち越し点を与えた。それでも試合残り8分、ハリー・ケイン(Harry Kane)がPKを決めて同点に持ち込んだ。

 リーグ戦ここ7試合で3敗目は避けたトッテナムだが、同時にチェルシー(Chelsea)を抜いて暫定4位に浮上する機会も逃している。モウリーニョ監督の就任後10試合で無失点はわずかに一度と、チームの課題は明確になっている。

 トッテナムは現在、今季のドキュメンタリーを制作するため、動画配信サービスのアマゾンプライム(Amazon Prime)のカメラがチームの戦いを追っているが、モウリーニョ監督はドキュメンタリーも守備にフォーカスするべきだと信じている。

 指揮官はスカイ・スポーツ(Sky Sports)に「アマゾンがわれわれのエピソードをほしいなら、守備のミスや失点は間違いなく一つのエピソードになるはずだ」「きょうは非常につまらない失点を二つ与えた。二つ目はオフサイドだったが、どちらも非常につまらないゴールだった」とコメントした。

「後半のわれわれは、ボールを持ったときのプレーは非常に良かったと思う。チャンスを作り、相手を圧倒したが、またしても非常にもったいないゴールを与えた」「アウェーで2点取ったなら勝たなくてはいけない。自分たちも同じ数の失点していてはダメなのだが、守備のミスが毎試合続いている」

 前半45分の出来に満足がいかなかったモウリーニョ監督は、ハーフタイムに2枚代えを行い、フアン・フォイス(Juan Foyth)とヤン・フェルトンゲン(Jan Vertonghen)を下げてルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)とダビンソン・サンチェス(Davinson Sanchez)を投入した。

 すると、チームは指揮官の望み通り息を吹き返し、ケインの決定機を防ごうとしたジャマル・ルイス(Jamal Lewis)のハンドからゴール前でFKのチャンスを得ると、冬の移籍期間に向けて実力をアピールしたいエリクセンがカーブをかけたキックをゴール左上の隅に決めた。

 ところがトッテナムは、トビー・アルデルヴァイレルト(Toby Alderweireld)がプッキにタックルを仕掛けると、こぼれ球がカバーに入ろうとしていたオリエの脚に当たって自軍ゴールに吸い込まれ、試合の主導権を握ったように見えた中で再び先行を許した。

 それでも、残り15分でトッテナムが猛攻を仕掛けると、今季ここまでもリードを守り切れない試合があったノリッジは今回も耐えきれず、内側へ切り返そうとしたケインをクリストフ・ツィマーマン(Christoph Zimmermann)が倒してPKを献上。これをケイン自らが決めて、トッテナムが同点に持ち込んだ。(c)AFP