【12月28日 AFP】タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県タムルアン(Tham Luang)で昨年、洪水に見舞われた洞窟に閉じ込められた地元サッカーチームの救出活動に参加していた同国の海軍特殊部隊の下士官が、活動当時に患った感染症で死亡した。

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 死亡したのは、ベイルート・パクバラ(Beirut Pakbara)さん。27日夜にフェイスブック(Facebook)に投稿されたタイ海軍の発表によると、ベイルートさんは、洞窟に閉じ込められていたサッカー少年12人とそのコーチの救出活動中、血液感染症を患った。

 18日間に及ぶ救出活動でチーム全員が救出された後、ベイルートさんは約1年にわたり、集中治療を受けていた。しかし病状が悪化し、血液感染によって死亡したとして、海軍は遺族に弔意を表した。

 ベイルートさんの地元サトゥーン(Satun)県の当局者はAFPに対し、海軍特殊部隊はイスラム教の葬送儀礼にのっとって直ちに遺体を埋葬したことを明らかにした。

 救出活動中の犠牲者としては他に、海軍特殊部隊のダイバーだったサマン・クナン(Saman Gunan)さんもいる。サマンさんは、少年とコーチらのために送気管を設置しようとしていた際、酸欠に陥り死亡した。洞窟の入り口付近にはサマンさんの像が建てられ、事故後に130万人以上の観光客が訪れている。(c)AFP