【12月28日 AFP】フランスで続く大規模ストは27日、開始から23日目を迎え、過去30年余りで最長のストとなった。同国の強硬派労働組合「フランス労働総同盟(CGT)」の事務局長は同日、今後もストライキを継続する意向を表明した。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が進める年金制度改革に抗議する大規模ストは、今月5日に開始。首都パリの交通機関は3週間にわたりまひ状態に陥り、各地でクリスマスや新年を迎える祝賀ムードに暗い影を落とした。

 フランスでの交通機関のスト最長記録は28日で、今回と同じくクリスマス期間をまたぐ1986年から87年初めにかけて続いた。故ジャック・シラク(Jacques Chirac)元大統領の政権下にあった1995年の冬には、福祉政策改革に抗議するストが22日間にわたり行われ、政府は方針撤回を強いられた。

 マクロン氏らはクリスマス期間中のスト中断を呼び掛けたものの、受け入れられることはなくストは続行。CGTのフィリップ・マルティネス(Philippe Martinez)事務局長はバスターミナルでピケを張る労働者らを訪問し、「これは力強い運動であり、依然として世論の支持も受けている」と語った。

 今のところスト収束の見通しは立っていない。政府と労組間の協議は来年1月7日に再開する予定で、その2日後には各地で大規模なデモも計画されている。(c)AFP/Stuart WILLIAMS