【12月26日 AFP】法務省は26日、2003年に福岡市で一家4人を殺害した罪などに問われた中国人の元語学学生、魏巍(ウェイウェイ、Wei Wei)死刑囚(40)の刑を執行したと発表した。

 森雅子(Masako Mori)法相は、他の学生2人と強盗と殺人を共謀した魏死刑囚について、「慎重に検討」した上で刑の執行を命じたと述べた。

 3人は2003年6月、会社員の松本真二郎(Shinjiro Matsumoto)さん(当時41)宅に侵入し、一家4人を殺害。4人の遺体は手錠をかけられて重りを付けられた状態で、博多湾に遺棄された。

 時事通信(Jiji Press)によると、共犯の2人は中国に逃亡後に逮捕された。2005年にそれぞれ死刑と無期懲役が言い渡され、1人の死刑は同年中に執行されたという。

 日本では今年8月にも、殺人罪で有罪となった2人の絞首刑が執行されており、死刑執行は今年3人目。

 死刑が継続されている数少ない先進国の一つの日本には、現在も100人超の死刑囚がいる。人権団体をはじめ、世界から批判を受けているにもかかわらず、死刑を支持する世論は根強い。

 約1800人を対象とした2014年の政府調査では、約80%が死刑は「やむを得ない」と回答し、廃止を支持したのは約10%にとどまった。(c)AFP