※音声はありません

【1月5日 CNS】先ごろ、中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園の専門家が、雲南省(Yunnan)シーサンパンナ(Xishuangbanna)タイ族自治州域内で貴重な寄生植物の花が咲く全過程を低速度撮影で記録することに成功した。

 この寄生植物はラフレシア科のサプリア属で、その研究価値は高い。葉、根、枝はなく、繁殖が必要な時にのみ大きな赤い色の花を咲かせるため、観測は難しいとされている。

 この花に関する記録では、1987年にシーサンパンナの少数民族ジーヌオ族の生息地であるジーヌオ山(Jinuo Mount)で発見された後、見られたことはほとんどなく、一度は絶滅したと見なされていた。

 2016年にシーサンパンナ域内で再度、この花が発見され、2019年には、研究者らは人工授粉により3万8907個の種子を取り出すことに成功。研究者らはこの植物の繁殖方式の研究を始めており、生物学的な種子の発育の仕組みを解明し、人工繁殖を実現することが期待されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News