【12月26日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)はクリスマスの25日、世界中の紛争地の多くの場所に平和をもたらそうと呼び掛けた。また英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)も、クリスマスメッセージを公開した。

 フランシスコ教皇はバチカンから発信する恒例のクリスマスメッセージで「中東をはじめ世界各地の国々で、戦争や紛争で苦しんでいる多数の子どもたちに、イエス・キリスト(Jesus Christ)が光をもたらしますように」と祈った。中でも、ベネズエラやレバノンにおける危機的状況と、アフリカの多くの諸国を荒廃させている武力紛争に言及した。

 一方エリザベス女王はクリスマスメッセージの中で、スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんに共感し、世界中で環境活動を展開している若者らに敬意を表した。王室で問題が続いた2019年を「非常に多難」な年だったとも振り返った。

 女王は25日、例年同様、サンドリンガム(Sandringham)でのクリスマス礼拝に参列。ただ詳細不明の病気を理由に入院し、5日目に退院したものの療養中の夫のフィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh、98)の姿はなかった。

 女王と共に参列したのは、スキャンダルに悩まされた次男のアンドルー王子(Prince Andrew)だった。アンドルー王子は、少女らへの性的虐待などの罪で起訴され勾留中に死亡した米富豪、ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告から距離を置こうとしたことが裏目に出て、先月公務から身を引くことを余儀なくされた。(c)AFP/Catherine MARCIANO