【12月25日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)は24日、キリスト教カトリックの総本山であるバチカンのサンピエトロ大聖堂(St Peter's Basilica)でクリスマスのミサを執り行った。

 教皇は、イエス・キリスト(Jesus Christ)の誕生を祝うことは「われわれの最も邪悪な部分も含め、神が私たちを愛し続けていること」を人類に思い起こさせてくれると指摘。ミサに集まった人々に「あなたは間違った考えを持ったり、事態を完全に台無しにしたりすることもあるかもしれないが、神はあなたたちを愛し続ける」と呼び掛けた。

 また、イエス・キリストの生誕地とされる中東のベツレヘム(Bethlehem)でも24日、ミサが行われ、世界中から集まった信者らが祈りをささげた。

 ベツレヘムはパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)にあり、多くのパレスチナ人や外国人らが聖誕教会(Church of the Nativity)やその周辺に集まった。

 ベツレヘムはもう一つの聖地エルサレムとも近いが、イスラエルが設置した壁により隔てられている。

 パレスチナのルーラ・マアーヤア(Rula Maayah)観光・遺跡担当相は聖誕教会そばで会見し、今年はパレスチナに350万人が訪れ、良い年だったと述べた。

 しかしパレスチナの教会指導部の顧問によると、2019年にガザ地区(Gaza Strip)から出ることを希望した900人あまりのうちイスラエル当局が許可を認めたのはおよそ300人で、ベツレヘムでミサに参加できたガザ地区のキリスト教徒は昨年より少ないという。

 ガザ地区とベツレヘムがあるヨルダン川西岸は遠隔地となっており、往来にはイスラエル当局の許可が必要となる。

 映像前半はサンピエトロ大聖堂でのミサ。後半はベツレヘムでのミサ。24日撮影・提供。(c)Catherine MARCIANO with Claire Gounon in Bethlehem