【12月25日 AFP】カナダと米国の共同防衛機関、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は過去数十年間にわたり毎年クリスマスになると、各国をめぐりプレゼントを届けるサンタクロースを追跡してきたが、今年は初めて米国の宇宙飛行士らが国際宇宙ステーション(ISS)から協力した。

 米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士、アンドリュー・モーガン(Andrew Morgan)氏はグリニッジ標準時(GMT)24日午後5時(日本時間25日午前2時)、無重力のISS内を浮遊しながら「サンタが現在、インド上空を南に向かって移動しているのを目視で確認した」と動画通話で報告した。サンタとトナカイはGMT24日午前9時30分(日本時間同日午後6時30分)に北極を出発していた。

 NORADによると、地球の約400キロ上空を時速2万7000キロで移動しているISSは「毎年恒例の世界一周の旅に出ているサンタを見つけるのに絶好の場所」。「NORADはモーガン大佐とISSチームの協力に感謝する」と付け加えた。

 サンタとトナカイはGMT25日午前0時48分(日本時間同日午前9時48分)には、チリ最南端プンタアレナス(Punta Arenas)に接近しており、すでに43億個以上のプレゼントを届けたと報告された。

 NORADがサンタの追跡を開始したのは1955年。サンタに電話をしようとしたある少女が、地元紙の百貨店の広告に誤って掲載された電話番号にかけたところ、同司令部につながったのが始まりだ。

 映像はISSから協力したモーガン氏。米国防総省傘下の写真・動画メディア「DVIDS」が24日提供。(c)AFP