【12月24日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の夫、フィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh、98)が首都ロンドンの病院に入院し、5日目となった24日に退院した。今回の入院で殿下の健康に対する懸念が再浮上したものの、クリスマスは無事家族と共に過ごせることになった。

 フィリップ殿下は市内のキング・エドワード7世病院(King Edward VII's Hospital)に、20日から入院していた。

 現場のAFP記者によると、スーツに身を包んだ殿下は通用口から自ら数歩歩いて病院を出て、その後は支えられながら脇に止めてあった濃緑のランドローバー(Land Rover)に乗り込んだという。

 王室は「殿下はきょう、担当医から許可を得て退院し、今はサンドリンガム(Sandringham)に戻っている」と発表した。イングランド東部のサンドリンガムは、王室メンバーが伝統的にクリスマスの日を過ごす場所。

 そして「回復を祈ってくれた皆に感謝したい」という殿下からの謝意を伝えた。

 王室は殿下の健康状態に関する情報はほとんど公表していない。入院についても「体調観察と持病に関する治療」のためとの説明にとどめ、「予防的措置」だったと強調している。

 殿下の入院時には、2017年の公務引退後に生活の拠点としているサンドリンガムから、ヘリコプターで搬送されたとの情報もある。

 大衆紙サン(Sun)によると、殿下はここ1か月体調が優れず、ひどい転倒により数日間ベッドで安静にせざるを得なかったこともあるという。(c)AFP