【12月23日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に所属するアントニオ・リュディガー(Antonio Rudiger)は22日、同日行われたトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)戦で相手ファンからの人種差別に遭遇したことを受け、試合後に差別をした観客を見つけて処分を下してほしいと話した。

 リュディガーはトッテナムの孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)と衝突した後、差別に遭った。孫に蹴られたリュディガーが腹部を押さえてピッチに倒れ込み、孫にレッドカードが提示された後、一部のトッテナムファンがリュディガーにモンキーチャント(猿の鳴きまね)を浴びせた。

 リュディガーはツイッター(Twitter)に「2019年にもなって人種差別があることが、ただただ残念だ。いつになったら、このくだらないことが終わるんだ?」と書き込んだ。

「差別をした人間を見つけて、すぐ処分してほしいと強く願っているし、トッテナム・ホットスパー・スタジアム(Tottenham Hotspur Stadium)のような現代サッカーの会場なら、何台ものテレビカメラや防犯カメラを備えているから、発見して罰することはできるはずだ」「それが無理でも、事件を目にしたり、耳にしたりした人がいるはずだ」

 2017年にイタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)から加入し、現役のドイツ代表でもあるリュディガーは、4回に分けた投稿の中で、今回の件は少数の人間が起こしたことだと強調しながらも、この問題にふたをしてはいけないと力説している。

「トッテナムというクラブ全体をこの問題に巻き込みたいとは思っていない。差別をしたのが数人の愚か者だということは分かっている」

「サッカーの試合でまた人種差別を目にするのはとても悲しいが、公の場で話すことがとても重要だと思っている」「そうでなければ、また(いつものように)数日で忘れさられてしまうだろう」 (c)AFP