【12月22日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)の島国キューバで21日、今年4月に改正された憲法で復活した首相職に、観光相を長年務めてきたマヌエル・マレロ(Manuel Marrero)氏(56)が就任した。

 キューバ革命の英雄、故フィデル・カストロ(Fidel Castro)元国家評議会議長が1959年から首相を務めたが、1976年の憲法改正に伴い国家評議会議長に就任。首相職は以来40年以上廃止されていた。

 マレロ氏の首相就任は、権力分散と、キューバ共産党一党支配の維持・拡大を目指す守旧派革命世代からの世代交代の一環。

 マレロ氏はフィデル政権後期の2004年、観光相に就任。フィデル氏の弟、ラウル・カストロ(Raul Castro)政権を経て、現在のミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)政権まで続投した。観光相就任までは、軍が所有するガビオタ・ホテル・グループ(Gaviota Hotel Group)で副社長と社長を歴任していた。

 ディアスカネル大統領はマレロ氏について、「国家経済発展の主要な柱の一つである観光業界を、見事な手腕で率いてきた」と称賛した。(c)AFP