【12月22日 AFP】イングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)は21日、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)氏を新監督に招聘(しょうへい)した。

 リーグ下位に沈むエバートンは、アンチェロッティ氏と4年半の契約を結ぶという大きな成功を収めた。

 この日本拠地グディソン・パーク(Goodison Park)で行われ、0-0に終わったアーセナル(Arsenal)戦をスタンドから見守った60歳の新指揮官は、26日に行われるバーンリーFC(Burnley FC)戦が初陣となる。

 通算3度の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇を誇るアンチェロッティ氏は、今月初めにイタリア・セリエAのナポリ(SSC Napoli)の監督を解任されていたが、これまでにユベントス(Juventus)やACミラン(AC Milan)、チェルシー(Chelsea)、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)、レアル・マドリード(Real Madrid)、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)といった欧州のトップクラブを率い、これまでに4か国でリーグ優勝を果たした実績を持つ。

 しかしながら、エバートンは現在18位と勝ち点4差の15位に沈み、週末の日程終了後にはさらに順位を落とす可能性もあり、喫緊の課題はチームを降格圏から遠ざけることになる。

 アンチェロッティ氏はクラブの発表文の中で「この偉大なクラブには豊かな歴史があり、とても情熱的なファン層がある」「オーナーや首脳陣には成功を収める、トロフィーを勝ち取るというはっきりとしたビジョンがある」「それが監督としての私にとって魅力的なものだった。そのビジョンの実現に手を貸して、クラブの皆さんと共に仕事ができるという今後に興奮している」とコメントした。

 また、チェルシー戦、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦、アーセナル戦という厳しい3試合で勝ち点5を手にした暫定指揮官のダンカン・ファーガソン(Duncan Ferguson)氏は、アンチェロッティ氏のコーチングスタッフを務めることになった。

 ファーガソン暫定監督は英BTスポーツ(BT Sport)に対し、「あれだけの実績がある人がここにやってくるというのは、クラブにとって素晴らしいこと。彼と働き始めるのが待ちきれないし、多くを学ぶであろうことは確かだ」と語っている。

 一方でアーセナルは、こちらも就任したばかりのミケル・アルテタ(Mikel Arteta)新監督が同じくスタンドから試合を観戦。単調なスコアレスドローに終わったことで、新指揮官の目の前には大きな任務が待ち構えていることが示された。アーセナルは公式戦ここ13試合で1勝にとどまっており、順位は11位となっている。(c)AFP/Kieran CANNING