【12月21日 AFP】ロシアの首都モスクワは18日、12月としては133年ぶりに暖かい一日となった。12月に降雪がないのは珍しく、冬のレジャーが中止されたり季節外れの花が咲いたりしている。

 気象センター「フォボス(Fobos)」は、モスクワ北部の観測所1か所で18日に気温5.4度を観測したと発表。1886年に記録した5.3度を上回る「12月18日の最高気温を更新した」と述べた。

 例年モスクワでは12月半ばには雪が積もるが、今年はまだ降雪がなく、曇り空が続いている。ロシア気象当局は18日、今後さらに気温が上がる可能性もあると警鐘を鳴らした。

 市内の植物園は今週、春の訪れを知らせる花として知られるスノードロップが「春と勘違いして」開花したとウェブサイトで発表。「もうすぐ桜も咲くかもしれないと植木職人らが心配している」とのコメントを添えた。

 冬はスキーやスケートを楽しむ人々でにぎわうソコルニキ(Sokolniki)公園では、暖冬の影響で人工降雪機を使って営業していたスキー場が一時閉鎖に追い込まれた。

 インターネット上では、シベリア・オムスク(Omsk)の住民が「天然雪、売ります」と人気通販サイトに冗談交じりの広告を出す例も。1立方メートルあたり1000ルーブル(約1750円)で、「モスクワ市民なら15立方メートル以上の注文で7%値引き」のサービスが受けられるという。20日撮影。(c)AFP