【12月21日 AFP】イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領が20日、日本を訪問した。イラン大統領の来日は約20年ぶり。日本政府は、核問題をめぐってイランと米国との関係が緊張を増す中、仲介に意欲を示している。

 ロウハニ大統領は、都内の首相官邸で儀仗(ぎじょう)隊による歓迎式典の後、安倍晋三(Shinzo Abe)首相との会談に臨んだ。

 ロウハニ師は、イランが主要国と結んだ核合意から「米国が一方的かつ非合理的に」離脱したことを「強く非難する」とした上で、「この合意を維持できるよう、日本をはじめ他の諸国が尽力してくれることを願う」と述べた。

 米国の主要同盟国で、イランとも密接な外交および経済関係を築いてきた日本の首相として、安倍氏は対立するイランと米国の橋渡し役を担おうと努めてきた。

 イラン政府のアリ・ラビエイ(Ali Rabiei)報道官は、今回のロウハニ師の訪日について「米国との交渉といった問題とは無関係だ」と述べ、仲介という側面については重視しない態度を示したものの、「日本の友人たちは、しばしばメッセージや提案を伝え、われわれもそれを歓迎し、真剣に検討してきた」と語っている。(c)AFP