【12月23日 CNS】中国・内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)フルンボイル市(Hulunbuir)新バルグ(Xin Barag)左旗で18日、氷点下40度の厳寒の中で「第3回諾干湖漁業文化イベント」が開幕した。

 諾干湖(Nuogan Lake)はモンゴル語で「緑の湖」を意味し、かつては査干湖(Chagan Lake)と呼ばれたこともある。湖の総面積は約70平方キロ、最大貯水量は1.5億立方メートル、水深は3~5メートルで、水質は良好だ。一年を通して漁業が盛んで、野生のフナ、コイ、カワメンタイなどが取れる。

 イベント当日の午前、9人の「魚把頭(Yubatou)」と呼ばれる漁の指導者がかがり火をつけ、豊漁と安全を祈願し「冬の漁」の一連のイベントが始まった。湖面の氷を割って網を投じ、取れた魚を競売にかけ、特色の魚料理を振る舞うなどのイベントが相次いで行われた。

 イベントの様子を撮影していたロシア人のワシリーさんも、かがり火の前で豊漁と安全を祈願し、モンゴル族の親方らとともに網を引いた。ワシリーさんは「非常に寒くて、私のひげと眉毛は全部凍ってしまいましたが、イベントの熱気で寒さを忘れました」と興奮した様子で語った。

 今年の「冬の漁」で投じた1回目の網には、約5トンの魚が入った。9キロの大きな赤いアムールコイは、その場で行われた競売の結果、北京から来た観光客に1万1888元(約18万5000円)で競り落とされた。

 地元政府・新バルグ左旗の楊暁剛(Yang Xiaogang)副旗長は「この数年、地元政府は当地の豊かな観光資源と多民族文化に依拠した『民俗の旅』や『四季の旅』や『銀色のバルグ(草原)』などと銘打った観光商品を提案してきた。諾干湖の冬の漁のイベントは、雪原や湖沼や湿地の独特な魅力を十分に感じていただけると思う」と語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News