【12月20日 AFP】男子テニス、世界ランク1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、四大大会(グランドスラム)で歴代1位タイとなる通算20回目の優勝を目指しているわけではないと強調しながらも、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が保持しているこの記録を超えることができれば「すごいこと」だと語った。

 33歳のナダルは、2019年シーズンに通算12回目の全仏オープンテニス(French Open 2019)制覇と、同4回目の全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)優勝を成し遂げ、フェデラーのメジャー通算20勝まであと一つと迫っている。

 今季は4大会でタイトルを獲得したことに加え、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)では母国の優勝に貢献するなど素晴らしいシーズンを送り、先月には史上最年長での年間1位を確定させた。

 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで行われているエキシビション大会、ムバダラ・ワールド・テニス選手権(Mubadala World Tennis Championship)で10回目の出場を控え、19日に会見に臨んだナダルは、「今年の成績には満足しているけれど、5年前にやり遂げたかった」とジョークを交えていた。

 デビスカップに出場して例年よりも遅い11月24日に2019年シーズンを終えなければならなかったナダルは、2020年シーズンに備えてボールを打ち始めたのはほんの1週間と少し前のことだった。

 全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)に向けて練習を再開する前に、現在のレベルがどの程度であるかは、カレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)とチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)の勝者を迎え撃つ20日の試合で試されることになる。

 これから先の主な目標はフェデラーの記録を破ることかと聞かれたナダルは、「イエスとは言えないね。なぜなら、正直なところ一日ずつ仕事をこなしていくだけだからだ。できる限り調子を上げていき、それから可能な限り最高レベルで試合に臨める状態を維持していけるようにすることだ」と語った。

「だから、それ(グランドスラム通算20勝)ができれば最高だが、だめでも、自分は今のポジションに立つためにただ全力を尽くしてきただけ。もちろん、20勝を超えるとか20勝に並ぶことができればすごいことだけれど、別に何も不満はない」

「テニスでのキャリアには、とても満足している。常に全力を尽くしてきたし、仕事のやり方やテニスの楽しみ方に関しても、これまでずっと誇りに思っている」「だから自分が確信すると同時に願っているのは、このままずっと前進し続け、楽しみながら最高レベルで戦えるチャンスをつかめるようにしていくことだ」 (c)AFP/Reem ABULLEIL