【12月20日 AFP】インド各地で19日、反イスラム的と批判されている新市民権法に対する新たな抗議デモが行われ、参加者に対する警察の発砲により少なくとも2人が死亡した。当局者が明らかにした。

 南部カルナタカ(Karnataka)州マンガルール(Mangalore)の当局者がAFPに語ったところによると、抗議デモの最中に警察が発砲し、23歳と49歳の男性2人が死亡した。同市では当局により外出禁止令が敷かれていたという。

 同当局者によると、警察による発砲は約200人のデモ隊が行進の停止を拒否した後に起きた。AFPの取材に応じた保健当局者によれば、このほか4人が同市の病院で「衝突発生後に銃弾によるけが」の手当てを受けている。

 また病院筋がAFPに伝えたところによると、北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州ラクノー(Lucknow)では、銃撃を受け負傷した男性がキング・ジョージ医科大学(King George's Medical University)の救急医療センターに搬送された直後に死亡した。地元警察は今のところ、この男性の死亡を確認していない。

 デモのきっかけとなった新法は、近隣3か国から迫害を逃れてインドに入国した人々の市民権取得手続きを容易にするものだが、イスラム教徒が対象外とされたことから、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相がインドをヒンズー教国家としてつくり変えようとしているとの批判が国内外で生まれた。モディ首相はこの見方を否定している。

 映像はラクノーでのデモ、19日撮影。(c)AFP/Jalees Andrabi, with Vishal Manve in Mumbai