【12月20日 AFP】英議会は19日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相率いる与党保守党が大勝した総選挙を受けて開会し、欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット、Brexit)を最優先事項に掲げた政府の施政方針をエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が読み上げた。

 エリザベス女王は英国伝統の壮麗な雰囲気の中、赤いローブをまとった上院(貴族院)議員と下院議員の前で議会の開会を宣言した。

 金色の王座に腰掛けた女王は、「わが政府の優先事項は、(来年)1月31日に英国のEUからの離脱を達成することだ」と述べ、「その後、閣僚らは自由貿易協定(FTA)に基づき、英国全体の利益となるEUとの将来関係を模索する」と表明した。

 政府の報道官は、1月31日の英国のEU離脱後にEU離脱担当省は廃止されると明らかにし、離脱を計画通りに進めるという政府の決意が示された。

 一方、女王の演説前、スコットランド行政府のニコラ・スタージョン(Nicola Sturgeon)首相は地域の独立を問う住民投票を要求。英政府とスコットランド政府の間で憲法上の対立が迫っていることを示唆した。

 スタージョン氏は、ブレグジットやスコットランドにおける選挙結果は、スコットランドが300年以上におよぶ連合を解消する是非を新たな視点から見直すことの妥当性を「合法的かつ民主主義的に」示したと述べた。(c)AFP/Phil HAZLEWOOD