【12月20日 AFP】(更新)米議会は19日、米国内でたばこと電子たばこの購入が可能となる年齢を18歳から21歳に引き上げる法案を可決した。若者の間で高まる電子たばこ人気の抑制が目的。

 購入可能年齢の引き上げは、連邦予算案の一環として米上院により可決された。発効は来年の予定で、たばこと電子たばこはアルコールと同様、21歳未満の購入が禁じられることになる。

 全米50州のうち19州と首都ワシントンではすでに、たばこ・電子たばこの購入可能年齢が21歳以上に定められている。

 米国の青少年の間では電子たばこの人気が急上昇し、従来のたばこのみならずアルコールからも電子たばこにくら替えする動きがみられている。同法案にはこの動きに歯止めをかける狙いがある。

 政府の調査によると、直近30日に電子たばこを吸引したと回答した高校最上級生の割合は、2019年には約28%。2016年はわずか11%だった。今年夏には、急性肺疾患で50人以上が死亡、2500人以上が症状を訴え、電子たばこと関連する健康上の重大な危機が起きた。死者の大半は青少年だった。

 ただ今回の措置は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が今年発表した措置よりもはるかに小さなものとなった。トランプ氏は一時、フルーツやメンソールなどのフレーバー付き電子たばこの販売禁止を表明していたが、業界団体の激しい反発を受け、ひっそりと方針を撤回していた。(c)AFP