【12月19日 AFP】髪の毛の直径よりはるかに小さい、世界最小とみられるジンジャーブレッドハウスが18日、カナダの研究者によって公開された。

 オンタリオ(Ontario)州ハミルトン(Hamilton)のマクマスター大学(McMaster University)内にあるカナダ電子顕微鏡センター(Canadian Centre for Electron Microscopy)は、ジンジャーブレッドハウスを頭に載せた、ウインクをする小さな雪だるまの画像を公開した。

 リチウムイオン電池の研究で用いるシリコンを切り出して作られたもので、雪だるまとジンジャーブレッドハウスを合わせた大きさは、人間の髪の毛の直径をわずかに上回る程度。昨年、フランスで製作されたものの約半分の大きさだ。

 極小のジンジャーブレッドハウスには、レンガや装飾、カナダ国旗の玄関マットまで、模様がはっきりと刻まれている。マクマスター大の研究者トラビス・カサグランデ(Travis Casagrande)氏によると、製作にはガリウムイオンビームを用いたという。ガリウムイオンビームは、砂吹き機のような作用をする。

 今回のプロジェクトの目的は、センターの能力を示すとともに、人々の科学への興味を刺激することだとカサグランデ氏は話す。

 センターにある10台の電子顕微鏡は電子線を用いることで、従来の光学顕微鏡に比べ、はるかに高倍率で観察することができる。(c)AFP